日本からの渡航者〜明治使節

 
 

幕末から明治のごく初めにかけて、日本から欧米に渡った使節団、留学者たちの一覧です。


明治初期の使節

山県有朋、西郷従道

明治2年(1869年)ヨーロッパ
戊辰戦争のご褒美旅行らしいが、政府高官到来で留学生にたかられた話をどこかで見たが、わからなくなってしまった。(使節ではないですが)

上野景範、前島密

明治2年(1870年8月アメリカ着)アメリカ周りでイギリスへ
鉄道敷設の詐欺にかかわる契約破棄、と言われているが、ゲルマン紙幣印刷もその使命。前島もそれも使命であったことを語っている。

  1. 吉田清成がアメリカから随行

  2. レイとの鉄道関係の契約破棄については、多々疑問あり。

大山巌、品川弥二郎、中浜万次郎ほか

明治3年(1870年10月アメリカ着)アメリカ周りでプロシアへ
普仏戦争の見学隊。万次郎は病気のためアメリカから帰国(自分は何らかの理由で「帰された」と思っている)。

  1. 薩摩第二次留学生(アメリカ一次留学生)の吉原重俊が同行。

  2. 品川は、その後ドイツへ留学、青木周蔵とつるむ。

  3. 大山はその後ジュネーブへ留学。大山はこの時の日記を書いている。

伊藤博文と銀行家一行

明治4年(1871年1月17日到着)アメリカ
主にNYで金融関係視察。大勢の留学生も一緒に渡航。

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1868年から73年にかけての5年間に、500人以上が日本から海外へ渡り、1871年1年間のみで350人になるという。うち150人が政府の公費留学生、120人が諸藩からの公費留学生、残りの80人が自費とのこと。(犬塚孝明氏『明治維新対外関係史研究』 に出ていると、W.G. BeasleyのJapan Encounters the Barbarianより)


主に、宮永孝「万延元年の遣米使節団」、同「幕末遣欧使節団」、W.G. Beasley "Japan Encounters the Barbarian"ほか参照

 

幕末明治に海外へ渡った日本人たち(3)