アメリカは南北戦争で画期的な武器、及び戦略の発展を見る。その多くは、南北戦争が終わった1865年以降に、どっと余って日本で繰り広げられる戊辰戦争に売りさばかれるが、武器の名称が日米であまり一致していないので、日本での名称とか、銃、武器の部位(?)の名前の日本語わかりません。

なぜかこのページが一番訪問者が多いのだが、これを書いている人は武器に詳しいわけではないので、いろいろ間違ってる可能性あり!と思います。詳しい方は、またしても再び、こいつはバカか...と呆れて頂いたあとで、是非ご教示下さい。

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長銃(マスケット、ライフル)

軍隊では、兵隊はなるべく同じ小銃を使うこ とが基本だが、南北戦争の時代は、古くは独立戦争時代のフリントロック(火打ち石式)銃から、当時最新の金属カートリッジ式弾丸使用の連発銃まで、国産、 ヨーロッパ産が入り乱れ、少なくとも85種類以上の小銃が使われていたという。

マスケット

日本でマスケットという呼び方はあまり一般的でないようだが、自分のような一般の日本人が見て、所謂ライフルだなと思うような、銃身の長い銃をいう。

辞書を調べたら、肩で撃つ前込め式の銃をマスケットという...と説明していることが多いが、元込め式でもbreech loader musketというので、前込め式(muzzle loader)がマスケット、ということでもないと思う。「三銃士」のことを英語でThree Musketeers というので、その時代を連想する人が多い。

火縄銃(マッチロック)は見た目は銃身が長くて似ているが、マスケットとは言わない...と思っていたら、マッチロック・マスケットといういい方もみつかってしまった。

英語の説明を見ると「肩で撃つ」と色んなところに書いてあるんだけど、日本人はアメリカ人のように銃に慣れ親しんでいないので、「肩で撃つ」というのが何だかよくわからんが、多分、肩で抑えて撃つことだと思う。一般のアメリカ人の常識としては、南北戦争くらいの時代に、歩兵が使っていたライフルみたいな銃をマスケットというと思ってれば、まぁ大丈夫なんじゃないでしょうか。その辺のアメリカ人に聞いてみて、マスケットの定義を正しく知っていたら、強度の歴史ヲタクで、そんな人は滅多にいないと思って間違いない。

ライフル

日本人が見て、ライフルみたいな銃がマスケットだが、ライフルというのは銃の外見ではなく、銃の弾が送られて行く筒部の内側に螺旋状の溝が切ってあるようなことを言うので、所謂大砲級のでかいガン(英語では、小銃も大砲も、ああいう撃つとドカーンとなる銃状のものは、みなGun)でも、中にそのような溝が切ってあればライフルといい、或いは、「ライフリングした銃」という。

ライフル自体は、今webで見ていたら13世紀くらいからあっ たということだが、南北戦争の頃に飛躍的に発達して、その後、いろんな溝の切り方が発明されるため、螺旋=ねじのような溝というのも、必ずしも当たっていない。要するに、銃身内の溝によって弾がスピンするので命中率が上がる、という工夫のことをライフルという。ライフリング処理のされていない銃は、スムー スボアという。日本語は滑腔銃というそうだが、「かっこーじゅー」とかいって、これのことだとわかる人もそんなにいないと思うので、一方的に、スムースボアと呼びます。銃筒の中がスムースなわけです。

このライフル式の銃の発展に多いに貢献したのが、フランスの発明であるミニエー弾。 日本の幕末の武器として、よくミニエー銃というのが出て来るが、英語の情報としては、ミニエー銃というものがうまくみつからないので、どのようなものか現在不明なのだが、アメリカでミニエーと言ったら弾のこと。

これは弾に溝が切ってあって、スピンするので命中率が上がるという発明によるもの。ミニエー弾と ライフル銃が弾丸をスピンさせて命中率を格段に上げたことになる。(余談ですが、アメリカでは、「スピンすると命中率があがる」というのを、フットボールの球に例えるとよくわかるようで、必ず喩えに出される。フットボールのパスは、球を回転させるのが基本のため。)

代表的なマスケットは以下のもの.。

エンフィールドPattern 1853ライフル(英)
スプリングフィールド銃(米)
エンフィールド銃(英)
1865スペンサーライフル(米)


南北両軍に最も使われていたのはHarpers Ferry M1842 の.69口径と、スプリングフィールドのM 1861の.58口径。イギリス製エンフィールド銃は特に人気があり、南軍に70万梃も買われた。

 

南北戦争の武器〜小銃

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